ガーデンセンターへ行くと決まってたくさんの花に目移りをしてしまいます。
小さな庭なのに、あれも欲しいこれも植えたいと欲張ってしまうのは誰でも同じでしょう。最初のプランとは違った苗に手が伸びたら要注意。そんな時はまず深呼吸をひとつしましょう。こころを落ち着けて頭を冷やしてから店内を歩きます。 つい花に目がいきがちですが、葉にも気を配って選ぶことにしています。なるべく隣には葉の色やかたちの違う植物を植えるつもりで考えます。そうすると花が咲き終る頃でも葉の表情で風景に変化がでます。小さな庭でもにぎやかで軽やかになるのがいいですね。 中でもコリウスは色も形も様々で組み合わせるには楽しい植物です。毎年バリエーションが増えるので、選ぶのも悩むところですが今年は緑以外の葉色を選んで寄せ植えにしました。シックな色あわせで秋深くまで楽しもうと思います。 #
by abe-mayu
| 2007-10-15 23:39
| Autumn
大きな台風が過ぎてからぐっすりと眠れるようになりました。
どうやら身体が秋モードに切り替わったようです。 コオロギ・クツワムシ・カネタタキ 夜、草陰の虫の音を聞いているとすぐにうとうとしてきます。 朝の日差しがやわらかくなったのも、ほっとします。 私の寝室には北向きの窓があって、白いレースのカーテンに白い綿のカーテンを重ねています。 真夏の朝はオレンジ色の刺すような日が刺してきます。 重く厚ぼったくて、まるで今日も40度めざしまっせ!!と言わんばかり。 それがいつの間にか、やさしい白い光に変わりました。 白い光は清々しく軽やかです。日中は汗ばむほどに気温が上がっても、湿度が低いさらりとした一日になります。私はこの9月の光が大好きです。 昔の人は秋を白色として白秋と呼びました。 きっとこの白い光のことをさしているにちがいないと一人で納得しています。 夏の暑さを我慢していた庭の草木も、生き生きとしてきました。 初夏にポット苗で買った夕顔もそのひとつ、ようやく花が咲き始めました。 夕方5時ごろから蕾の先端が開き始め、7時には直径15センチほどの真っ白で大きな花が開きます。朝顔の花より肉厚でサテンのよう、かすかに妖艶な香りがするのも素敵です。 白い秋の夜に咲く白い夕顔の花 9月25日は中秋の名月、十五夜です。 満月の光を浴びていっそう咲き誇ることでしょう。 #
by abe-mayu
| 2007-09-19 14:28
| Autumn
7月1日、この夏初めての木槿の花が咲きました。
透明感のある白い花の真ん中が赤くなっている「日の丸」という品種。 この家に引っ越してきたときに5号鉢の苗木を庭植えにしたもので 今では4メートルになりました。 朝に大きく開いて夕方にはしぼんで花がらが落ちてしまう一日花ですが 蕾をたくさん枝につけているので9月まで咲き続けてくれるはず。 10年前の夏、母が突然入院をしました。 地方の急行が止まらない駅に降りて病院へ向かいました。 命が消えるかもしれない母のことを思いながら、歩く道沿いに咲いていた 木槿の花の美しさ。今が盛りに咲く花を眺めるのは不思議な気分でした。 母はすっかり元気になり、今年も木槿の花が咲きました。 木槿の花を見るとあの夏を思い出します。 #
by abe-mayu
| 2007-08-12 23:52
| Summer
時計を見るともう9時半
すっかり寝過ごしてしまったと後悔してまた寝床にもぐり込みます。 そんな朝はたいてい雨降りです。 雨の日は人の声や車の音がかき消されるせいかとても静か。 布団の心地よさをもう一度味わいながら半分夢の中で、今日は何をしようかなと考えます。 雨なので植木の水やりや洗濯・掃除はお休み。食料もあるもので間に合いそうなら どこへも出かけずにゆっくり一日が過ごせそうです。 わたしはそれほど雨の日が嫌いではありません。 降る雨を眺めながら、いつもより丁寧にいれた紅茶と果物入りのヨーグルトを用意します。 毎朝聞いているラジオはつけずに雨の音に耳を澄ませていると いつになく身体の深いところで呼吸をしていることに気がつきました。 ゆっくり息をしながら少しずつ身体の感覚が目覚めてゆく感じ。 朝のスタートは出遅れてしまったけれど、こんな日があってもまっいいか。 雨は私たちの脈拍や心臓の鼓動と同じリズムを刻んでいるそうです。 それに雨の日の空気には身体に良いというマイナスイオンがたっぷり含まれています。 心が落ち着きついのんびりしてしまうのは、マイナスイオンのせいかもしれません。 外の音が全く聞こえない気密性の高いマンションの部屋は、快適で確かに仕事がはかどりますが、雨は何も語りかけてくれないしマイナスイオンの入る隙間もありません。 雨足の弱い日なら雨が吹き込まない程度に窓を開けてみるのはどうでしょう。 特に朝の空気にマイナスイオンが多いそうです。 インドの楽器シタールの演奏会に行って、雨の日のラーガを聞きました。 雨だれを思わせる心地よいリズムに複雑な音階が絡みつき波のように繰り返します。 私の頭の中にまだ行ったことがないインドの農村の景色が浮かんできました。 青々とした水田にゆっくり歩く水牛、鈍色の雲は深くたれ込めていますが 雨はシルクの優しさで降り続きます。 雨の日に雨音に合わせた音楽を聴いて楽しむなんて、とても贅沢。 雨の多い日本では、四季を通して様々な雨が降ります。そうしていろんな言葉が生まれました。 #
by abe-mayu
| 2007-07-16 00:01
| Summer
梅雨入りの前あたりからドクダミの白い花が咲き始めます。黄色い穂の下に4枚の総苞片、花びらだと思っていたものは花を保護するための小さな葉のようなもの、だそうです。実に清楚で可憐な花、一輪挿しに1草生けてみるとそれだけで絵になってステキです。庭のドクダミは私が植えたもの、近所の駐車場の隅に生えていたのをちょっとばかり失敬してきました。塀のそばの陽のあたらない場所でも地下茎を伸ばしてどんどん増えます。シャドーガーデンのグランドカバーには最適。実はこのドクダミ、ガーデニングのためだけでなく食用にと思って植えたものです。
以前、大久保に留学生相手のベトナムレストランがありました。住宅地の中にある小さなお店でしたが、週末になるとおしゃれをしたベトナムの人々で賑わっていました。ベトナム料理の数々をこの店で知りました。今ではデパ地下のお総菜コーナーでも手に入るベトナムの生春巻き、米の粉で作った麺(フォー)料理、ターメリックで黄色く色づけしたお好み焼き(バン・シェオ)などetc・・・タイ料理のように辛くなくて中華料理ほど油を使いません。野菜がたくさん食べられてとてもヘルシー。 ベトナムのお好み焼きは小さく取り分けて葉に包んで食べます。包む葉はカゴに山ほど盛られてきます。サニーレタス、バジル、ミント、そして見たことある葉がもう一種。そうドクダミの葉なのです。驚いてお店の人に尋ねました。するとベトナムではドクダミの葉も生で食べるとのこと。日本ではドクダミはあまり印象が良い植物とはいえません。家の北側の暗い場所に生えていて、なぜかトイレのそばが多かった気がします。触るとすごくくさい臭いがするし、なんたって名前が良くありません。ドクダミは毒溜(ドクダメ)が変化した名だそうです。名前に毒がつくなんて毒もないのに本当に気の毒ですね。さあ生のドクダミの葉はどんな味でしょう?恐る恐る食べてみました。独特の鼻にツンとくる臭みをこらえて口にしました。 すると意外にやさしい味が・・・ 苦くもなく野趣あふれる爽やかな香りがあふれます。今までいだいていたドクダミのイメージと味のギャップに驚きました。へぇードクダミって意外といけるじゃない。ミントのようにアクセントで使うハーブだと思えばいいのね。道ばたのドクダミはお散歩のわんちゃんのおしっこがかかっているかもしれないので庭に生やすことにしたのです。ドクダミは漢方薬としても使われています。乾燥させると「十薬」という薬になります。乾燥させると臭みはなくなり、煎じてお茶にして飲みます。解熱・解毒・利尿作用があり便秘にも効くそうです。ほらなかなか良いやつではありませんか。 今まで日陰者だったドクダミを見直してはいかがでしょう。 #
by abe-mayu
| 2007-07-01 23:44
| Summer
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