梅雨入りの前あたりからドクダミの白い花が咲き始めます。黄色い穂の下に4枚の総苞片、花びらだと思っていたものは花を保護するための小さな葉のようなもの、だそうです。実に清楚で可憐な花、一輪挿しに1草生けてみるとそれだけで絵になってステキです。庭のドクダミは私が植えたもの、近所の駐車場の隅に生えていたのをちょっとばかり失敬してきました。塀のそばの陽のあたらない場所でも地下茎を伸ばしてどんどん増えます。シャドーガーデンのグランドカバーには最適。実はこのドクダミ、ガーデニングのためだけでなく食用にと思って植えたものです。
以前、大久保に留学生相手のベトナムレストランがありました。住宅地の中にある小さなお店でしたが、週末になるとおしゃれをしたベトナムの人々で賑わっていました。ベトナム料理の数々をこの店で知りました。今ではデパ地下のお総菜コーナーでも手に入るベトナムの生春巻き、米の粉で作った麺(フォー)料理、ターメリックで黄色く色づけしたお好み焼き(バン・シェオ)などetc・・・タイ料理のように辛くなくて中華料理ほど油を使いません。野菜がたくさん食べられてとてもヘルシー。 ベトナムのお好み焼きは小さく取り分けて葉に包んで食べます。包む葉はカゴに山ほど盛られてきます。サニーレタス、バジル、ミント、そして見たことある葉がもう一種。そうドクダミの葉なのです。驚いてお店の人に尋ねました。するとベトナムではドクダミの葉も生で食べるとのこと。日本ではドクダミはあまり印象が良い植物とはいえません。家の北側の暗い場所に生えていて、なぜかトイレのそばが多かった気がします。触るとすごくくさい臭いがするし、なんたって名前が良くありません。ドクダミは毒溜(ドクダメ)が変化した名だそうです。名前に毒がつくなんて毒もないのに本当に気の毒ですね。さあ生のドクダミの葉はどんな味でしょう?恐る恐る食べてみました。独特の鼻にツンとくる臭みをこらえて口にしました。 すると意外にやさしい味が・・・ 苦くもなく野趣あふれる爽やかな香りがあふれます。今までいだいていたドクダミのイメージと味のギャップに驚きました。へぇードクダミって意外といけるじゃない。ミントのようにアクセントで使うハーブだと思えばいいのね。道ばたのドクダミはお散歩のわんちゃんのおしっこがかかっているかもしれないので庭に生やすことにしたのです。ドクダミは漢方薬としても使われています。乾燥させると「十薬」という薬になります。乾燥させると臭みはなくなり、煎じてお茶にして飲みます。解熱・解毒・利尿作用があり便秘にも効くそうです。ほらなかなか良いやつではありませんか。 今まで日陰者だったドクダミを見直してはいかがでしょう。
by abe-mayu
| 2007-07-01 23:44
| Summer
|
|||||||
ファン申請 |
||